新「5つの公約」⑤

新「5つの公約」の5つ目は、

「5、フューチャーセンターを整備し、新しいまちづくりを進めます。」です。

 

昨年12月、岩手町の中心市街地に所在する

旧東北電力沼宮内サービスセンター跡地を

町が購入しました。

 

規模はあまり大きくないのですが、

今年度から来年度にかけて、

この建物を「フューチャーセンター」に

改装することとしています。

 

この「フューチャーセンター」は

主に起業支援、6次産業化促進事業・商材開発、

リビングラボ*の活動拠点に、

あるいは、まちづくり会社や地域商社といった

地域密着型の企業の設立推進の

活動拠点にしようというものです。

まさに「稼ぐまち」の核になる施設です。

 

町の中心商店街に

このような未来志向型の

まちづくりの機能を整備し、

経営して行くことは、

将来にわたって持続可能なまちづくりの

大きな力となると確信しています。

 

*リビングラボ=産学官民連携による様々なプロジェクトの実証実験。岩手町SDGs未来都市計画の核になる事業です。現在、「農業」「森林ものづくり」「健康スポーツ」「地域エネルギー」の分野で7つのプロジェクトが進行しています。

フューチャーセンター改装予定の旧東北電力沼宮内サービスセンター跡地

新「5つの公約」④

新「5つの公約」の4つ目は、

「4、若者や子育て世代に選ばれる町を目指します。」です。

 

他の公約とも関連があるのですが、

具体的には、

・産業と雇用を創出し、町の魅力をアップ

・若者が集まり、未来を語る場の創出

・子育て支援の充実と子育てしやすい地域の環境整備促進

などです。

 

この4年間、町政を担わせていただき

解ったことがあります。

「まちはいつの時代も若者のためにある、若者によって築かれる」

ということです。

 

我が国は急速に高齢化が進み、

その福祉対策に大変大きな力を注いできました。

これは非常に重要なことであり、

その制度の維持発展に

これからも注力して行かなければなりません。

 

しかし、未来のことを想像すると、

町の次世代、次々世代の担い手の確保、育成に

投資をして行かなければ、

町財政の根幹をなす税収の確保が

思うようにできなくなるだろうということです。

 

ですから、若者や若い世代が岩手町に

“いいねボタン”を押し続けてくれ、

岩手町で暮らし、

仕事に頑張ってくれる、

そういう魅力ある施策を展開することが

肝心だと解ったのです。

 

人口減少が加速化する中、

若者や子育て世代が

まちづくりに参画できる場を

たくさん設けて行き、

センスのいい

地域の子育て環境の整備を

進めて行きたいと思います。

新「5つの公約」③

新「5つの公約」の3つ目は、

「3、将来に向け地域医療・在宅医療の体制づくりに取り組みます。」です。

 

具体的には、

・岩手町の地域特性に根差した地域医療、在宅医療の創造

・小児科など子育て世代に重要な医療機関の誘致

などです。

 

都市部と地方の間の

医療資源の偏在が叫ばれる中、

岩手町も例外ではありません。

医療資源の確保は

町民の安心感のある生活を担保する上で

大変重要な要素です。

入院ベッドがないという状況の課題、

あるいは将来に向けた地域医療の在り方など

早急に取り組まなければなりません。

 

また、子育て世代が

安心して子どもを産み、育てられる環境を

整備することも大変重要な課題です。

ぜひ小児科などの医療機関の誘致を

実現したいと思います。

 

しかし、これは岩手町が

もっと魅力的なまちになるということが

必要不可欠でもあると思います。

誘致される側からみると、

魅力的な町に誘致されたいと

思うであろうと推測するからです。

 

昨年度スタートさせた岩手町総合計画には

「ブランディング」を施策の重要な手法として

明記しました。

トータルでの魅力的なまちづくりが

医療機関誘致のための

第一歩でもあると考えます。

 

なお、町では健康と幸せを考える取組み

「健幸(けんこう)ラボ」を実施しています。

これは町の皆様がいつまでも健康で、

活気に満ちた毎日を送るため、

スポーツを通じた健康促進や、

多世代が交流できるコミュニティの場や

生活環境の整備を

探っていく取り組みです。

 

例えば「地域の特徴・資源を生かした多世代交流型の子ども食堂モデルの構築」や「岩手町まるごと健康フィールドプロジェクト」などを進めています。

 

町民の皆様の「健幸」のために、

あらゆる施策を展開していきます。

新「5つの公約」②

新「5つの公約」の2つ目は、

「2、「地元学」の振興を図り、教育・人材育成など「ひとづくり」を進めます。」です。

 

 具体的には、

・町の人材育成の要としての統合中学校の整備促進

・沼宮内高等学校の魅力化プロジェクトの推進

・歴史・文化を伝える施設の整備

・アイルランドとの交流

・SDGs未来都市として国内外のまちとの連携

などです。

 

ここでは、「沼宮内高等学校の魅力化プロジェクトの推進」と

「歴史・文化を伝える施設の整備」について

述べたいと思います。

 

岩手町に所在する沼宮内高等学校は

令和4年4月現在、

全校生徒数97人、

そのうち25人が

新たに入学しました。

 

毎年入学希望者数は減少傾向にあり、

このままでは学校存続が難しいと

危機感を募らせています。

 

学校を存続させるために、

また他の学校にはない

沼宮内高校独自の魅力化に向けて、

町と沼宮内高校との間で、

令和4年3月に地域共創人材育成の推進に関する

連携協定を締結しました。

 

この協定に基づき、

町は公営塾の運営や

学校教育と連携した

包括的な人材育成の取り組みを

同校と協力して進めます。

 

岩手町ならではの人材教育を

内外にお示ししたいと思います。

 

また、現在、岩手町には

歴史・文化などを伝える施設がありません。

地元の人間、特に児童生徒が

地元の歴史や文化を

広く知る場所がない状態が

長く続いています。

 

5年前、私は町役場を早期退職し

東京のビジネススクールに通いました。

人生の中でも大変貴重な時間を過ごし、

個人的にも多くの方々にお目にかかり、

沢山のご意見、ご提言を頂きました。

その中で、新潟の温泉旅館の社長から

「岩手町には6千年前の縄文文化がある町だ

ということを忘れている。

これは大切にしなければならない」と

ご助言をいただきました。

 

持続可能なまちとは、

町や地域の歴史、文化、先人の功績などを

伝えて行くことでもあり、

そこに町民がプライドを持つ

ということだと思います。

 

町の総合計画もSDGs未来都市計画も

「まちづくりはひとづくり」という

基本理念の上に策定いたしました。

その「ひとづくり」の大きな柱に、

私は「地元学」の振興を

位置づけたいと思います。

 

縄文文化、キャベツ百年の歴史、

ホッケーの歴史、

アートに取り組んだ先人たち・・・

様々な角度から歴史や文化等の研究、

情報発信を行い、

人材育成を行う必要があると

確信いたします。

その拠点となる施設の整備を

いよいよ進めようとするものです。

新「5つの公約」①

佐々木こうじは後援会ニュースなどで新しく

「5つの公約」を公表したところですが、

紙面の都合上、掲載できなかった点や補足すべき点を

ここで述べていきたいと思います。

また、4年前に掲げた

公約「5つの10」のうち

町長給与10%カットは実行済みですので、

これ以外の4つの公約については

これからも挑戦し、実行し続けてまいります。

 

新「5つの公約」の1つ目は、

「1、町の基幹産業である農林畜産業をさらに振興します。」です。

 具体的には、

・スマート農業の推進

・中小企業農家の支援と農村の維持

・林業振興の促進

・6次産業化の促進と、「食」を通しての岩手町の魅力アップ

などです。

 

スマート農業の推進や

6次産業化の促進などは、

このブログの中ですでに述べているので、

ここでは、「林業振興の促進」について

述べたいと思います。

 

現在、わが国、そしてわが町の農業の課題の一つに、

森林経営、森林環境の保全があります。

また、農業人口の減少、小規模農家の廃業、

農村景観・機能の維持困難など、

近年の農業を取り巻く状況は

大きく変化しています。

 

まずは、林業を取り巻く

国内外の状況を冷静に分析し、

コロナ後を見据えつつ、

林業振興のための施策を

展開していきたいと思います。

 

例えば、森林環境譲与税制度が創設されました。

その活用について町独自の視点や

独自施策を盛り込んで

林業振興を図っていきたいと思います。

 

岩手町はやはり農業の町です。

スマート農業の技術を取り込みながら

小規模農家の振興を図り、

「稼ぐ農業」を実践する若者を増やして行く・・・

それが持続可能なまちづくりの

一つだと考えるのです。

通信インフラの整備

岩手町では、

かねてより光ファイバ網未整備地区の

解消事業に取り組んでいましたが、

3年の月日をかけて工事が完了。

このほど令和4年1月から

町内全世帯で光ファイバによる

通信サービスの利用が可能になりました。

 

これにより、例えばコロナ禍において

クローズアップされ、

普及が進んだオンライン会議や

テレワーク(在宅勤務)などの

ビジネスでの活用が

町内どこでも可能になったほか、

農業を始めとするあらゆる産業、

医療、教育、企業誘致、移住定住に至るまで

様々なシーンでの活用が想定され、

大いに期待できます。

 

岩手町が未来に向けて

大きなドアを開いたと言っても

過言ではないのです。

 

また、光ファイバの

導入費用(工事や端末の購入費用)を

助成する町独自の制度も

同時に実施しており、

利用者の拡大に努めています。

SDGsの推進

2020年7月、岩手町は内閣府の

SDGs未来都市に選定されました。

 

このSDGsですが、

簡単に復習しておきますと、

2015年の国連サミットで採択された、

2030年までに持続可能な開発が出来る

社会を目指す国際目標のことです。

17のゴール・169のターゲットから構成され、

地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。

 

現在、岩手町では「SDGs宣言」を

皆様から募集しています。

これは町民の皆様や会社や団体の皆様が

普段から未来をより良いものにするために

取り組んでいることやこれから取り組みたいことを

宣言していただき、内容確認のうえ、

「SDGs宣言認定書」を

町が交付する取り組みです。

 

SDGsを町民一人ひとりが

身近なものとしてとらえて

実行していただくことも、

SDGs未来都市・岩手町として

大事なことだと考えます。

岩手町総合計画の策定

令和3年3月、岩手町では

「岩手町総合計画」を策定しました。

 

総合計画はまちづくりにとって最も大切な計画で、

計画期間は令和3年度から12年度までの10年間。

10年後のまちの将来像を

「わたしたちが創る 笑顔がいっぱい いわてまち」とし、

地域課題をみんなで共有し、

ともに取り組んでいくために、

町が進むべき方向を示しています。

 

総合計画がなぜ大事なのかといいますと、

これには実施計画が伴い、

予算措置を講じながらあらゆる施策を

実行しなければならないからです。

 

このたびの総合計画の特長は、

原案作成の段階から町民参加型で

策定されたところです。

町民の皆様を巻き込んだ

ワークショップ「岩手町まちづくり会議」を多数開催し、

町民の皆様のご意見が随所に盛り込まれた

計画になっております。

 

従来は、アンケートの実施、説明型の町政懇談会、

パブリックコメントの実施等を行い、

審議会に諮問したのち

町議会の承認をいただいて策定され、

「町民の意見が反映されている」という

手法を採ってきましたが、

一定の効果はあったものの、

まちづくりの主役である町民の意見が

十分に反映されていなかったように思います。

 

総合計画はすべての町の施策の

最上位に位置づけられ、

各種施策や他の計画との整合性を保ちながら

実行されるものです。

 

本計画はさらに5年ごとに

前期計画と後期計画に分かれております。

これからも時代の要請や

町民の皆様のご意見などを取り入れながら、

まちづくりの基礎となる

より良い計画を目指してまいります。

公約点検⑤ ~町組織再編で明るい役場にし住民満足度10倍~

公約「5つの10」の5つ目は

「町組織再編で明るい役場にし住民満足度10倍」についてです。

 

何をもって10倍かとは性質上評価が難しいわけですが、

これは大変大きい満足を得られた状態を想定したものです。

 

例えば、令和元年度に役場の組織再編を実施し、

役職の見直しも行いました。

政策推進のための「みらい創造課」を設置したり、

子育て支援業務と母子保健業務を同一の課、

健康福祉課で行うようにしました。

ニーズが増している介護保険等の高齢者福祉は

「長寿介護課」を設置、

健康福祉課から分離して内容の充実を図っております。

 

また、令和2年度からいわゆる就職氷河期の

世代の方々まで含めた10月職員採用も実施し、

専門職を含む正職員の増員を図っております。

 

財源の面からは、

町長就任直後の平成30年6月議会で条例を改正し、

町長給与を10%カットしましたが、

この4年間での予算削減額450万円超は

主に役場職員の人材育成・研修費用に

回させていただきたいと

町議会でも表明しております。

 

このような役場組織再編や人材育成など

総体の結果として「住民満足度10倍」を

捉えていただければと思います。

 

今後もあらゆる施策を展開し、

「住民満足度10倍」を目指していきます。

公約点検④ ~岩手町を訪れる人10倍~

 

公約「5つの10」の4つ目は

「岩手町を訪れる人10倍」についてです。

 

この点もなかなか検証しにくい状況であり、

ここ2年以上にわたるコロナ禍で

策を打てない状況が続いています。

 

しかしながら、その中でも岩手町の

交流人口や関係人口が増加した

事例をご紹介しましょう。

 

例えば、昨年6月に岩手町の石神の丘美術館は

グランドリニューアルオープンしましたが、

リニューアルしてから特に若い世代の来館者が

目に見えるように増加しました。

 

また、東京丸の内で

「岩手町×丸の内 SDGs Tour」と銘打った

岩手町を紹介するイベントを2回開催し、

町に興味関心を持ってくれるように、

訪れてくれるようにPRしました。

私も機会を見つけては

首都圏でトップセールスを展開しています。

 

2020年7月、岩手町は内閣府の

SDGs未来都市に選定されました。

このSDGs未来都市は主に大都市が選定されており、

町村で選定されているのは珍しく、

今、多くの個人や企業に注目されています。

 

このSDGs未来都市に

選定されたご縁で

宮城県石巻市、東京都豊島区などとも

連携の芽が出たところです。

 

また、昨年の東京オリンピックでは、

岩手町はアイルランドのホストタウンになり、

女子ホッケーチームの事前合宿を受け入れましたが、

これをご縁にアイルランドとの交流事業も

始まろうとしています。

 

訪れる人10倍への道のりは

まだまだ遠いものがありますが、

この夢のような大きい目標に向けて

一層頑張っていきます。